2026年10月11日 (日)

淡路島で感じた 国生み 明と暗

おはようございます。

少し前に、妻と淡路島に行ってきました。

事前に古事記の動画を見て、

「国生み」

の勉強をしてから。

古事記は漫画や映画で分かりやすく解説したものが多くあります。

小学校の必修項目にすれば、子供たちは目を輝かせて学びそうです。

面白い神様が、ゲームのキャラクターのように次々に出てきますから。

 

古事記によると、淡路島は日本で最初にできた土地。

今回の旅行でも、

おのころ島神社、伊弉諾神社を参拝。

どちらも良い神社でした。

ひとつ気になったのは、おのころ島神社の社務所で歌謡曲で流されていたこと。

神主さんの趣味でしょうか。

 

夕方に近くになって、渦潮クルーズにも行きました。

妻の推薦で、下調べしないで臨みましたがすごかったです。

観潮船の出航時間が限られている(後で説明)なか、時間があったので事前に

「うずしお科学館」

で勉強できたのが良かったです。

うず潮ができる理由(なぜ船の時間が限られるのか?):

潮の満ち引きは周期的に繰り返されます。

大潮で太平洋からやってきた海水は、鳴門海峡を通過しようとしますが

四国と淡路島の間(鳴門海峡)は狭いため、多くが大阪湾のほうに引き込まれ

その後淡路島をぐるっと回り、鳴門海峡の反対側に回り込みます。

この回り込みに要する時間が約6時間。

その時には潮目が変わり干潮になっています。

潮が引いているところに、反対から水がやってくる。

この結果、海に激流が生まれます。

船はこの時刻に合わせて出港します。

潮の時間差と狭い海峡が生み出す奇跡の激流、

まさに国生みの地にふさわしい景観です。

文章の説明では良くわからないですよね…ぜひ体験してみてください。

世界遺産に登録されたら(申請中)大変な混雑になると思いますのでお早めに。

 

宿泊はニッコー淡路。

このホテルは、淡路夢舞台という巨大な公園の中にあります。

安藤忠雄さん設計の名建築の一つ。

大手人材派遣会社が、本社機能を東京から移したこと地域として有名です。

神殿と表現できるような、圧倒的スケール。

そこに良い意味で無駄な空間がたくさんあり、夢の世界に紛れ込んでしまったかのような錯覚を覚えます。

でもその夢が、温かみを感じるものではなく、色がなく寒さを感じるような感じ。

不思議に思い調べると、この土地は、

関西国際空港を作るための埋め立て土砂を取るために山を崩してできたそうです。

計画中に阪神淡路の震災が起こり、計画を見直しながら完成。

当初はゴルフリゾートにする案もあったようです。

 

最初に書いたように、日本の中で最初にできた神聖な土地と伝えられています。

その土地を削り、地形を大きく変えるという事はとても難しい仕事だったと予想します。

お世話になっている兵庫の社長に、土地開発の経緯を教えてもらいましょう。

 

写真は、おのころ島神社の鳥居:

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巨大で、圧倒されました。

高さ21.7m、諸説あるようですが日本三大鳥居にも数えられているとか。

この場所は鮮やかな色もきれいで、空気も本当に清々しいです。

人の小ささを改めて実感されてくれます。

建造物は、どのような土地に、どのような思いを持って作るかが大切だと気付かされます。

土地の来歴を尊重し、それにふさわしい建物を作ることが伝統を守るという事につながります。

今日も読んでくださりありがとうございます。

2026年10月 4日 (日)

ファミリーヒストリー やってみた

おはようございます。

好きなテレビ番組にNHKのファミリーヒストリーがあり、感動をもらっています。

いつか自分の先祖の生活ぶりを知りたいと思っていましたが、

最近各地の役所同士がオンラインでつながり、

その地に行かなくても先祖をたどれるようになってることを知りました。

 

ということで、会社近所の出張所に相談に行きました。

結果は墨田区役所に行かなければいけないと言われ、後日訪問。

係の方に相談するとすぐに趣旨を理解してくださり、

対応する書類を教えてくれました。

申込書を見ると

「家系図」

という項目がありチェック。

窓口では

「鈴鹿姓で辿れるだけ辿ってください」

と依頼。

費用については、取得できた戸籍分だけの実費。

今回は6,000円(750円×8通)でした。

昔の手書きの文章が読めるか不安でしたが、エクセルに各期間に対応した

住所や名前がきれいにまとめられていました。

 

判明した中で最も古いのが明治5年の戸籍で、

そこには、その先祖の父の名前(江戸時代)もありました。

(近代戸籍法は明治4年に制定されたので、その前は古文書を辿らなければ分からないでしょう)

戸籍上の住所はずっと水戸で、その後本家から分かれて東京へ。

荒川区南千住、墨田区吾妻町、そして今の墨田区八広へ。

断片的に聞いていた話がつながったのが、水戸の先祖が居住していた地名。

それは

「水戸市白銀町」

彫金など金属加工をする職人を集めた町でした。

「先祖が日光東照宮建造にかかわったらしい」

と聞いていた事にも納得しました。

水戸は徳川御三家の土地。

そこにいる職人は、当然東照宮で働いたことでしょう。

 

その後ネットで調べると、水戸市内に

「鈴鹿住宅」

という場所がありました。

グーグルマップで見ると、現在はいくつかの普通の家が建っているだけでしたが、

そこに本家があったのかもしれません。

 

実は去年末、雪不足でスキーをあきらめて妻と水戸旅行へ行っていました。

そこが先祖由来の地だとは知らずに、ただ偕楽園に行ってみたかったからでした。

その際になんだかとても落ち着いた気分だったことをよく覚えています。

(今年初めのブログで触れています)

 

歴史とは面白いものです。

自分自身も金属加工を続け、2人の息子も

一人は電気工学科から工作機械メーカーに就職。

学生の次男も機械工学を学んでいます。

自分で選んだ道だと思っていましたが、振り返ると先祖と同じ道を辿っていました。

「血」

を強く感じます。

金属加工に関わり続けるのは、宿命なのでしょう。

その宿命を背負い、運命を切り開く!

すっきりした気分で経営に取り組んでいけそうです。

費用、時間の負担少なく、先祖の生活を知ることができて良い機会となりました。

 

写真は打ち合わせに行く途中、渋谷区幡ヶ谷で見つけた、この建物:

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大きな古いビルに

「劇団青年座」

とあります。

聞いたことのある有名な劇団だと思いますが、雰囲気が変です。

人の出入りがなく、建物に生気が感じられません。

後で調べると、つい最近移転したそうです。

建物に感じた寂しさの理由が分かりました。

歴史が終わっていました。

 

今日も読んでくださりありがとうございました。

2026年9月27日 (日)

長く続く居ているものは上品

おはようございます。

先週は姿勢の大切さを書きました。

良い姿勢を取っているだけで、人を感動させることができる。

これは本当に大切なことだと思いますので、考えます。

 

姿勢が良いという事は、品が良いとも言えると思います。

良い姿勢を取れるという事は、体が健康に保たれている証拠でもあります。

その上での所作。

男らしさ、女らしさとも表現されることもあります。

「らしさ」

それは長い時間かけて作られた文化に根差しています。

与えられた自分の体を、健康的に美しく使う。

それは本当に魅力的で知的な行為だと思います。

先週書いたように、年を重ねるごとに凄みを増していきます。

 

年を取っても無理して若作りすること=きれいと感じる事とは

全く違うことです。

その所作には

「品」

を感じる事は少ないですから。

 

品が無い行為、品がない言葉は、破壊的に響く場合がありますが

その影響は長続きせずにすぐに飽きてしまいます。

芸能の形の一つ、落語でも語り継がれる古典的な話はどんどん磨かれて行き

飽きることがありませんが、その時代だけに通用した品の無いものは誰も継いでいきません。

「面白い」

というのが表層的で、心に響いていないのでしょう。

 

100文字以上は読まない、動画もショート動画だけ、面白さは一瞬で表現できなければ笑えない。

この状態が長く続けば、人類から文化は失われるでしょう。

男女ともに異性を意識することなく、一瞬の面白さに取りつかれながら生き、それを繰り返す。

気づけば何も残らず、気持ちは荒んでいく。

怖いことです。

 

良い物とは品があるもので、品があるものは品がある人にしか作れません。

知力や知性があっても、品がなければ台無しです。

昭和の

「職人」

には一見無茶に見えても、品を持った人が居ました。

それは

「矜持」

と表現するのが合う気がします。

自分の仕事に対する自信、プライドを持っていた。

自分の作るものに魂入れをする。

尊敬される職人は、ただ器用に物を作る人ではないのです。

それはもはや神事です。

その様な人が集う場所にする。経営の目標です。

 

写真は、シルバーウィーク中の一瞬の晴れ間に撮った

趣味で飼っているメダカです。

隣家の陰になるため、上のほうだけ日が当たっていましたが

そこにメダカたちが頭を壁に付けて、縦列駐車をするようにきれいに揃って

日向ぼっこをしていました。

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この写真は、それを撮影しようとしたところバラバラになってしまっているところです。

いろいろな色のメダカを見ていると、同じ色同士で固まることが多くて興味深いです。

しばらく見ていましたが、もう

「縦列駐車」

はしてくれませんでした。

写真は一瞬の光景を切り取る、そこに撮影者の念がこもる。

再認識しました。

今日も読んでくださりありがとうございます。

2026年9月20日 (日)

美しい姿勢と日本武尊(ヤマトタケルノミコト)

おはようございます。

先週はお客様による、日向の工場/工程監査がありました。

コロナでWEB監査はあったのですが、訪問いただいての監査は久しぶりでした。

丸一日、いろいろ見ていただいて結果は、、、

100点!

特に書類の管理状態をほめていただき、

「自社の参考にさせていただきます」

とまで言っていただき、感激でした。

社是にしている

「約束を守って、社会に貢献し続ける」

に少し近づけたのかなと感じました。

仕事に臨む際の姿勢の良さ、これは理念の共有なくしてはできません。

座学で得られる知識というより、経営者が自ら示し、語り続けることで根付く。

大変難しいことだと理解しています。

 

「姿勢」

というと、体の状態を表すことが多いと思います。

今日は良い場面に立ち会えたので書きます。

友人が東京目黒区の祐天寺で経営している台湾料理店に良く行くのですが

本当に気持ちの良いお客さんが多いと感じていました。

その日も、70歳位の夫婦が2人で食事をされていましたが、

旦那様の姿勢が、背もたれに触れることなく食事中ずっとまっすぐでした。

その時には:

「自分は大変美しい光景を見ている」

と実感していましたが、さらなる驚きが待っていました。

隣の席に、同じくらいの年の夫婦がいらっしゃいました。

姿勢の良い旦那様と背中合わせに、後から来た旦那様が座ることに。

すると、その方も全く同じ姿勢で食事をされています。

もう、勝手に感動していました。

 

もしお二人に声をおかけしてその感動を伝えたら、きっと謙遜された事でしょう。

「普通ですよ」

「そのような教育を受けてきましたから」

と仰るかもしれません。

その教育とは、やはり座学ではなく先生や先輩による実地の教育だったと思います。

外では格好よくあるべき、他者に不快な思いをさせてはいけない、憧れに近づきたい…

その思いは年を経ても全く色褪せず、体に刻み込まれている。

 

この様な人のふるまいこそが。

「文化」

だと思います。

AIには決して近づくことができない世界。

その国、その会社、その場所の文化レベルを高めるのは本当に難しく、時間がかかります。

でも壊すのはあっという間。

「格好よく見える」

からと、見た目だけで無自覚に文化を壊していく行為。

本当に怖いことだと思います。

個人主義がいきわたり、子供をすら叱ることが難しい風潮がその怖さを加速させています。

歴史を学ぶと、このように行き過ぎた状態はあるきっかけで逆回転を始めます。

その時には、壊れることより怖い状況が生まれてしまう。

自社や協力してくださっている会社様とは、そのような状態にならないよう

経営のかじ取りをしていかなければいけないと、書いていて感じます。

 

今日の写真は、近所の神社です。

現代日本を作ったとも言われる、日本武尊(ヤマトタケルノミコト)がそこに来ていたと:

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武士の基礎を形作った偉人です。

小学校の時の校歌に、

「飛べコウノトリ」

という歌詞があったのですが、江戸川を渡る際にヤマトタケルに浅くて渡河できる場所を

教えたのがコウノトリだったと、54歳にして知りました。

ずっと近くに住んでいましたが、そのような由緒ある神社の前を毎日通っていたとは。

小学校における偉人教育の大切さを書いてきましたが、このように素晴らしい神社、しかも校歌に由来ある

場所を教えないとは…

しかもその神社のすぐ近所に担当教員が住んでいました。

教えてもらっていれば、もっと地元が好きになっていたと思います。

教育の大切さを再認識しました。

今日も読んでくださりありがとうございます。

2026年9月13日 (日)

心地よい空間の話

おはようございます。

先日妻と一泊旅行に行った際に、少し大きな部屋を借りました。

妻は部屋に入ると居間の横のふすまを開け、

「この部屋は意味がないね」

と言います。

確かに、滞在中その部屋は全く使いませんでした。

そこで気づいたのは、人には快適に感じるサイズがあるという事。

短期滞在のホテルや旅館では、20㎡/人位が効率的で快適。

2人なら40㎡。

これが住まいになると、キッチンなどが必要になり+10~20㎡。

50~60㎡のマンションは、2人暮らしにとって快適だと思います。

4人家族なら90~100㎡。家族の息吹が感じられる大きさです。

これが倍の大きさになれば、

「大きなマンションですね」

と人には言われ、その瞬間だけは心地よいかもしれませんが実際に管理するのは大変です。

人がしょっちゅう来て、パーティーをするような家庭(外交官の家など)でなければ

無意味に感じてしまうでしょう。

この様に、人が過ごすには適正なサイズというのがあると思います。

 

ここまでは大きければよいという物ではないという話を書いてきましたが、

小さい方が都合よい空間もあると思います。

それは

「祈りの間」

壁に区切られた、外と遮断された空間で静かに自分を見つめる。

例えば利休の茶室。

その当時最高レベルの権力者でもあった茶人、千利休の茶室は四畳半しかありませんでした。

しかも、

どのような身分の武将でも、頭を下げなければ入れないほどに狭い入口を通って入る。

世界にはいろいろな宗教がありますが、その祈りの場所は限られたスペースで、

念が反響するようにできている事が多い気がします。

 

逆に非日常の大きな空間に入ることにより、神を身近に感じるような施設もあります。

カトリックの教会も大きく立派で圧倒されますが、

夜空に火を焚いて祈りをささげる宗教の場合は、空を通じて宇宙までつながっていきます。

これらは祈りの場というより、神を感じる場所というイメージでしょうか。

 

といろいろ書いてきましたが、日向においても新しいスペースができました。

古い機械を捨てて出来た空間:

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この場所から金型が生み出されていきます。

自分にとってはまさに祈りの空間です。

ここで若者が技術を学び、人間的にも成長してく育ち

きっと様々なドラマが生まれていくことでしょう。

ワクワクします。

今日も読んでくださりありがとうございました。

2026年9月 6日 (日)

心理学と錬金術

おはようございます。

8月の休みに読んでいた、ユングの

「心理学と錬金術」

を読了しました。

大切な気付きを得られたので共有させてください。

 

難解な本で、宗教や哲学、神話に関する幅広い基礎知識がないと意味が読み取れない箇所が多いです。

著者による丁寧な注釈がありますが、それすらも難しい。

おそらく本当に読んだと言えるには、一生かかると思います。

一つの文意を読み取るために、複数の本を読む必要があるような難しさです。

このような、知識の森に迷い込むような読書も、たまには面白いです。

 

という前提があって気づいたのは:

自然科学の進展(今の化学や物理)により、現象を分析して分かったような気になる。

そしてそれが絶対的な真理であるように錯覚した人類は、祈ることをやめた。

人の生きる道を示しているはずの宗教ですら、分析の対象になってしまい

本来の姿から遠ざかってしまった。

 

情報の中に宗教が閉じ込められて

情報=宗教になってしまえば、

そこに祈りが入り込む余地はありません。

祈ることなど、全く非科学的で無駄なことだからです。

でも実際には、確率統計では理解しえない奇跡的な出会いや経験を繰り返して

人は何かに動かされて生きています。

もし

「そんなことはない」

という人がいれば、それに気づいていないだけです。

 

では何に動かされているのか?

日本語で表現されているのは

「魂」

だと思います。

良くそこには色があると言います。そして大きさも人それぞれだと。

祈りを忘れた半面、

「スピリチュアル」や「パワースポット」

を信じている人が増えているのも面白い現象です。

本当は気づいているのに、気づいていないふりをしているかのようです。

 

先日久しぶりに、岩手でお世話になった方と会食をしました。

その方のご実家は、東北の震災で最も大きな被害にあった地域の一つにありました。

失礼かとも思いましたが、こんな質問をしました:

「震災後には、沸き立つように魂が見えた」

という話をする方がいらっしゃると聞きましたが、そのような体験をされましたか?と。

すると

「僕はそのような経験はないが、周りの多くの人がその体験を語っていましたよ」

と。

震えました。

体という道具が無理やり活動を止められ、それを動かしていた力の源が

行く先を失い、ひしめく様に水面に漂っていた…

 

最近はAIの能力が人を超える、という議論がありますが

個人的には全くあり得ないことだと思います。

ただ、もし人=道具になってしまえばそれはすでに達成されているとも言えるかもしれません。

祈りを忘れず、修身していきます。

 

写真はお客様のチームが出場された、都市対抗野球の応援です。

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ハイレベルな攻防、派手な応援。

甲子園の高校野球と同じで、負けたら終わり。

背負ったもの同士の魂の攻防が見られた気がします。

今回は祈りが届かず延長戦で負けてしまいましたが、野球を楽しめました。

今日も読んでくださりありがとうございます。

2026年8月30日 (日)

とても難しい、後継ぎへのバトンタッチ

おはようございます。

前回は現代における起業についての考え方を書きました。

今日は、起業した後に経営者が持つべき考え方について書きます。

 

先週書いたように、会社経営を軌道に乗せるには熱意と誠意が必要です。

これはとても大変なことですが、経営を受け継ぐというのも同じくらい大変なことです。

日本には、創業100年以上の会社が10万社くらいあると言います。

これは世界的に見ても類を見ない、すごいことです。

100年という事は、最低でも3代は繋がないと維持できません。

多くが家族経営だと思いますが、それは現代の諸規制がそれ以外の選択肢を

狭めていることも原因だと思います。

親族以外が会社の経営権を繋いで行くというのが、とても難しいのです。

それは徐々に改善しているとはいえ、まだまだ壁は高いです。

 

身近な例を考えると、戦後創業した会社が経営のバトンタッチを終える時期に入っています。

それはとても難しい仕事だと、深く思います。

戦後の高度成長期の後も、1990年くらいまでは続いた経済的安定期。

その後はバブル崩壊、リーマンショック、多くの地域での震災、コロナ災禍…

後から考えると、短い間隔で経営上とんでもない事態が次々にやってきました。

経営者はそこへの全力対応を迫られ、まさに生き残りをかけて仕事をしていたと思います。

そして気づくと自身の肉体的限界年齢に達していた…

本当に大変な時代でした。

 

多くの自分世代(40歳台後半~50歳台前半)後継者は、そんな状態の親の背中を

見ながら育ってきました。

多くの場合は、

「後継者の心得」

などといった教育などないままに。

自分は上手に表現できる立場ではないですが、それでもこう思います:

「創業も大変だが、後継ぎも同じように大変」

だと。

創業者は、やっと手に入れた安定に至る苦労を、後継者にさせたいとは思わないのが普通でしょう。

でも後継者は苦労した話を聞き、自分の体にも刻みたいと思っているかもしれません。

誰も悪くないのに接点がない…

それでも長寿企業がたくさんある日本、それは言葉(日本語)が支えているのかもしれません。

日本語は難しい反面、言霊のあるすばらしい言語だからです。

一時的な言葉の行き違いによる感情のもつれがあっても、

精神的成長により深い意味を感じられるようになるからです。

 

そして、日本は世界でもとても平和で安定した社会だと思います。

それぞれの分野で勉強をしたり、修行をすれば未経験でも職を得ることが可能な国です。

世界を見れば、それがいかに恵まれた状況であるかに気づけます。

これは日本が安定した社会を形成できている、大きな一つの要素だと思います。

 

「経営とは株主に利益をもたらすためにするもの」

 

という考え方があるようですが、自分は全く共感できません。

 

「経営とは、平和な社会を支える仕事」

 

であり、そこに自分の人生をかけて取り組むことだと考えるからです。

不景気になっても、身を削って仕事と従業員を支える。

それを当たり前だと考える経営者、後継者がたくさんいる国、日本。

「家族的経営を目指そう」

などと言われなくても、当たり前にそれを実践している。

これはすごいことです。

経営者がそのように考えていれば、従業員もそれに応えてくれる。

その逆の状態になれば組織崩壊です。

作るのは大変、壊すのは一瞬。

これは経営にそのまま当てはまる言葉です。

経営とは知識で出来るものではなく、正解を探し続けなければいけない究極のゲームですから。

経営学科を卒業すれば、皆が立派な経営者…

そんな事はあり得ません。

 

法人という擬人化された組織を、自分の体と意志により存続させていく。

俗な言い方ですが

「格好良い」

事だと思います。

頑張っていきます。

 

今週の一枚

工場の整備が進み、古い機械が生涯を終えていきます:

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現場責任者が変わらなければ、愛着ある機械を手放すことは難しかったでしょう。

いつか使う可能性もありますし。

でも入れ替えが正解です。

新たにできる場所がどんな風に変わって行くのか。

この様に前向きな意思の元、いろいろなものが入れ替わって経営は継続されていきます。

今日も読んでくださりありがとうございました。

2026年8月23日 (日)

現代創業者の働き方

おはようございます。

最近は外国人労働者の規制が強まり、反対に労働時間に対する規制が緩くなってきています。

どちらも行きすぎの感がありましたから、良い方向に是正されていると思います。

「労働」

と一言で表しても、その中身は本当に色々です。

同級生のI君は、若いころから

「上場企業の社長になる」

と決め、休み無く働き実現しました。

ゴルフ部だったのにゴルフは一切やめ、普段着もすべてスーツ。

尊敬すべき友人です。

 

同じ覚悟は、より身近な起業でも変わりません:

電気系の大学や専門学校に行くと、電気を取り扱える資格を取りやすくなります。

家庭内のちょっとした電気配線工事、自分でやってしまう事もありますが

本来は有資格者しかできないのです。

その資格を生かした起業を目指すとします。

会社を作り、看板を掲げたり、ホームページを作ったりすることは出来ても

それだけで仕事はやってきません。

どうするか?

まずは自分の近所のエリアを絞り(例えば半径一キロ以内)、すべての家や会社に挨拶に行く。

請け負いたい仕事内容のアピールをすることはもちろん、

相手に気に入ってもらえる様な服装や話し方を身につけて。

そして何かあればすぐに駆け付ける事を伝える。

おそらく最初は何の反応もないでしょう。そればかりか拒否反応をされることが普通。

でもそれを打破するのです。

熱意と誠意で。

心折れなくそれを一年、二年と続けていれば、見る人は見ていてくれます。

三年たてば芽が出て来て、暮らしも安定して来るでしょう。

この間、夜中ももちろん即応で休みは無し。

この覚悟が無ければ、現代日本社会では創業者にはなれません。

経営者には、働き方規制など存在していませんから。

その代わり成果は、努力の結果として自分に返ってきます。

ここまで書いたことを大変な事だと思うか、面白そうだと思うか。

判断の大きな分かれ目になります。

 

もう一つの大切な考え方:

「全ての仕事は、自分を買ってもらう営業職」

たとえ会社員と言う立場でもそれは一緒。

これが理解できるかどうか。

自分に能力があると思っていても、他者は簡単には認めてくれません。

他者の判断基準で大きなウエイトを占めるのが

「好き嫌い」

ですから。

世の中に自分の居場所を作るというのは、本当に難しい事だと実感します。

やっと作れても、ひとときも安心できませんから。

頑張って行きます。

 

写真は、少し前にブログで書いた八広のお祭り風景です。

休業日でしたが、会社の近所に住む総務大畑さんが撮影してくれました:

88

会社前の道路を通行止めにして、888人で歩いたそうです。

土地に感謝する、それは会社経営においてとても大切な事だと思います。

全ての人は土地の上で生活し、根が繋がっていますから。

地が結ぶ縁で。

今日も読んでくださりありがとうございました。

2026年8月16日 (日)

夏休みの課題図書

おはようございます。

木曜日は、千葉県の豪雨で多くの方から連絡いただき恐縮です。

自宅は市川でも北西部の高台にあるため、周辺は被害ありませんでした。

当日は夕方から次男がバイトで、雨がひどかったので市川駅まで送っていきましたが

出かける前には災害級の豪雨だとは認識していませんでした。

途中では滝のように水が流れている箇所に消防署の方がいたり、

駅周辺の道はかなり冠水したり、緊張感のあるドライブでした。

日がたつにつれ被害の大きさが報道されるようになり、心を痛めています。

 

さてこの休みは、旅行の予定もなかったので借りてきた本を読んでいました:

3

心理学と錬金術師、上巻をなんとか読破し下巻に入れました。

浅田次郎さんの本は、当日図書館で難読書のチェイサー代わりに。

「おもかげ」

これはポッポヤの逆パターンでした。年の違う親が次々出てきます。

わかっていても泣かされる、チェイサーのつもりがあっという間に読破してしまいました。

展開が早いので、途中でやめられなかったです。

 

そして錬金術の話。

自分の卒業学科が金属工学科で、哲学書を読むのが好きなので挑戦中です。

上巻1はほぼ、夢の分析。

心理学者のユングの分析はとんでもないレベルで詳細で、夢の辞書のようでした。

その難行を超えないと下巻2に入れないと最初から覚悟をしていましたが、

予想以上でした。

そして下巻、まだ三分の一位しか読んでいませんが、深いです。

 

錬金術というと、

「魔術」

のようなイメージを持っていましたが、この本を読むとそれは

「希望であり祈り」

だったと。

もちろん、当時でもインチキのようなものもあったがそれはいつの時代でも一緒。

本質はお祈りであり、神に近づく儀式的行為。

現代人は理屈にこだわりすぎて、祈りのすごさを忘れてしまっているのを実感しています。

未知の物質を造り出す行為、それは他者から見れば神秘的な宗教行為と見えるのも分かります。

 

日向の仕事でいえば、金型を作り出す行為。

金属の塊を設計図に沿って様々な形に精密に加工、

それを正確に組み上げて材料を入れる。

その材料も成分の調整、寸法(幅や厚さ)の正確さには神々しさを感じます。

金型はそれを信じて未知の形状を作り出す。

その仕事に関わった人は全員理解すると思いますが、この仕事には

「祈り」

がちりばめられています。

 

本の内容とは離れますが、この

「祈り」

が大切なのは金属の特性は、人が暮らす一定の環境下でしか分かっていないということです。

極低温下で出現する超伝導状態により、リニアモーターカーが走れるようになったように

これからも、多くのわくわくする新現象が発見されるでしょう。

そして最後に、究極に分かっていない身近な事例。それは

「ガラス」

です。ガラスは固体ではない!

「分子が動かない液体」

であり、一般的にはアモルファス状態と呼びます。

そのような状態が化学薬品と反応しなかったり、絶対零度でも壊れなかったり。

身近な不思議です。

 

すでにあるものを分析してはいるけど、それがなぜそこにあるのか?

には理解は全く及ばない。

例えば

「金」

が地中に存在している理由。

科学万能で、神を忘れた人類はこの先どこに向かうのか。

考えさせられる本です。

 

今日も読んでくださりありがとうございました。

2026年8月 9日 (日)

ホッピーに学ぶコスト意識

おはようございます。

先日家での食事中、次男が

「ホッピーって何?」

と聞いてきます。こう答えました:

「ホッピー知らないのか!ビールみたいな色のソーダ(微アルコール)だよ。ビールより安いんだよ」

それを注意深く聞いている姿は、大学生になってもかわいいです。

20歳になり、友人と居酒屋に行けることが楽しみで仕方ないようです。

 

後日、ディスカウントスーパーでその時の会話を思い出してホッピー探索。

見つけました、その価格

「165円/本」

これでは第三のビールはもちろん、焼酎を買って割る手間を考えればビールより高いくらいです。

正直驚きました。100円前後/本だったという記憶しかなかったので。

ちなみに定価は200円くらいの様です…

 

気になってホッピー社のことを調べるとまた驚愕。

近年は毎年売り上げを更新する勢いで、その額40億円/年。

しかもそれを20人の従業員で達成している。

素晴らしい業績です。

自分と同世代の女性社長が、経営雑誌によく登場しホッピーを軸に経営の多角化をしているとは

認識していましたが、ここまで売り上げを伸ばしているとは想像していませんでした。

 

値上げをしても客離れを起こさないブランド力を、マスコミやSNSを通じて注意深く育て上げた。

マスコミ、SNSの力は圧倒的ですが、その反面

商品や会社に力がなければ一時的なブームは作れても、むしろ資金ショートを起こして

経営状態を悪化させてしまうことも珍しくないです。

ブームへの対応は、人的/マネー需要への急激な増大が伴いますから。

 

この事例を自社の現状と対比して考えます。

昨今の銅相場高騰は、売り上げの増加をもたらしています。

ほとんどの量産品は、銅相場の変動に合わせて変動する見積りを採用してもらっているためです。

これは先代から続く、経営の根幹をなす大切な考えです。

もちろんそれ以外のコストの上昇があり、吸収できない分はお客様に直接相談します。

上場企業のお客様が多く、直接取引をしているからこそできることです。

最も大切なのは、ホッピーの例と同じように

製造、技術、品質管理(協力会社様含めて)のブランド構築ができている事だと感じます。

その結果、今のところ量産品についてコスト管理面での問題は発生していません。

 

ここで最近環境が変わった事があります。

素晴らしい技術力を持った金型メーカーの日向への経営参画です。

今まで社内ではできなかった種類の金型を設計、製造する能力を得られました。

型売りをする予定はないのですが、自社内で最先端金型を作成するようになると

そのコスト管理の手法は今までの量産品とは大きく変わります。

「金型」

とは知財の塊であり、原材料費を積み上げて値段を決定するようなものではないからです。

 

自分が好きな例では、

ピカソが頼まれて一筆

「1分以内でサッと描いた絵」

に多額のコスト(100万円)を要求したという逸話があります。

依頼したほうが高すぎる!と抗議すると、ピカソは

「その線を書きだすのに、長い修業が必要だったんだ」

と説明したそうです。

金型の製図にも全く同じことが言えます。

 

自社の立ち位置を見失わず、お客様に価値を認めてもらえるようなブランドづくりを

進めていきます。

ちなみに、ホッピーの味は次男の口には合わなかったようです…

 

写真は、この時期に毎年載せている柚子の木です:

2026_20260807085401

写真を撮ってみたところ、一面緑でどれが柚子なのかわからなくなっていました。

でもそれこそがこの写真の狙い。

去年はやっと複数個の収穫が出来た柚子、今年は全く花が咲かない=実がつかない

状態になっています。

妻の話では、近所の家でも同じような状況にあり驚いているとか。

柚子同士が

「今年は実をつけるのをやめよう」

と話し合っているかのようで面白いです。

不作にしてブランドを高めようとしているかのようです。

 

今日も読んでくださりありがとうございました。

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